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民間企業の障害者実雇用率 過去最高の2.25%の実績

 先月、厚生労働省から「令和4年 障害者雇用状況の集計結果」(以下、「集計結果」という)が公表されました。現在の民間企業の障害者に係る法定雇用率は2.3%とされており、従業員数43.5人以上規模の企業において障害者を雇用する義務が発生します。以下では、実際の障害者雇用状況を確認しましょう。

[1]障害者雇用数と法定雇用率達成企業
 障害者の雇用義務のある43.5人以上規模の民間企業で雇用されている障害者の数は613,958.0人で、前年より16,172.0人増加し、過去最高となりました。障害種別にみると、身体障害者の数は357,767.5人で前年より1,300人減少し、知的障害者の数は146,426.0人で前年より5,761人増加、精神障害者の数は109,764.5人で前年より11,711人増加しています。特に精神障害者の雇用が伸びていることが分かります。
 次に、法定雇用率を達成している企業の割合は、48.3%となり、こちらも前年の47.0%と比較して増加しました。これを企業規模別にみると、43.5~100人未満が45.8%(前年45.2%)、100~300人未満が51.7%(同50.6%)、300~500人未満が43.9%(同41.7%)、500~1,000人未満が47.2%(同42.9%)、1,000人以上が62.1%(同55.9%)となり、すべての規模の区分で前年より増加しています。

[2]障害者雇用率達成の指導状況
 今回の集計結果において、実雇用率は2.25%(前年は2.20%)となっていますが、この実雇用率が低い企業に対して障害者雇用率が達成できるように、ハロワークから指導が行われます。その流れは下図のとおりです。※図はクリックで拡大されます。

 2021年度の指導に係る実績は以下のとおりです。

  • 障害者雇入れ計画作成命令の発出 394社
  • 障害者雇入れ計画の適正実施勧告 72社
  • 特別指導の実施 36社

 結果として2021年度の企業名の公表は6社となっています。

 雇用している障害者が自己都合で退職したり、定年退職となったりするケースも発生します。障害者雇用に関しては、法定雇用率を達成できるよう、継続的に採用と定着の取り組みを進める必要があります。

■参考リンク
厚生労働省「令和4年 障害者雇用状況の集計結果」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29949.html

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。

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